ウランダヌべラタン
バリ島のベンドゥガル高地の山並み、べラタン湖のわきにウランダヌべラタン寺はある。山脈気候で海抜1500メートルにあるこの場所は風が冷たく、ピリッとした雰囲気です。輝き透き通った湖は穏やかで、柔らかな風が水面を撫で、小さな波が起こる。湖からミストが生まれ、寺を囲う様子はまるで幻影のようだ。
プラウランダヌはダヌ神への崇拝によって建てられた。バリ語でダヌとは湖の意味で、ダヌ神は水、湖、川の女王だ。この寺は4つの聖なる建物から複雑に構成される。リンガプラはシヴァ神を崇拝、プラパンカックマングはヴィシュヌ神への献身を象徴する。プラテラタイはメインの寺で、プラダレムプルワはサンヒャンウィドヒを崇拝している。最後の寺は、肥沃、繁栄、幸福を願う人のための寺だ。
建築のスタイルはトリムルティの信条に沿って、3つの聖なる色が3つの神、シヴァ、ブラミン、ヴィシュヌを表す。赤はブラマ、創造者。黒はヴィシュヌ、宇宙のバランスを保つ存在。白はシヴァ、破壊者である。
この寺の周辺は巨石時代から儀式や祈りの中心的な場所であったと信じられている。寺の左手には紀元前500年の石棺、石板が残されている。この寺は1556年には存在したとされる記録が残っている。1633年、メンウィ王によってヒンドゥー教と仏教の混合したスタイルの建築に建て替えられた。何百年も前に建てられたにもかかわらず、寺は良い状態に保たれており、地元の人々によって保存されている。ウランダヌ寺はバリのアイコンの一つであり、50.000ルピア紙幣にも印刷されている。
べラタン湖はバリの中で2番目に大きな湖で、ベドゥガル村の稲作などの農業での灌漑の源である。聖なる山と称されるこの山の天候は涼しく、肥沃な土地である。以前べラタン湖はバリで最も大きな湖だったが、大きな地震によって、べラタン、ブヤン、タンブリガンの3つの湖に分かれてしまった。べラタンの名前はブラタという、生きていくうえで重要な9つのものという意味を持つ。この言葉はタパブラタという瞑想や自然との一体という単語として使われている。