2017年7月9日、10日、ブロモ山の傾斜に住む先住民のテンゲレーセコミュニティが、東ジャワを代表してヤドニャカサダと呼ばれる伝統的な儀式を行います。このヤドニャカスダ(ケソドとしても知られている)はヒンドゥーカレンダーのカサダ月の14日に行われるフェスティバルです。このセレモニーはサンヒャンウィンディ、ゴッドアルミティ、そして伝説にあるロロアンテンとジョコセゲールを尊んで行われます。
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ロロアンテンとジョコセゲールのカップルが結婚後も子供がいませんでした。子供が欲しかった二人はブロモ山の山頂で瞑想し、山の神に助けを乞いました。神は24人の子供たちを与えましたが、25番目に生まれた子供はいけにえとして火山の中に放り込むように二人に伝えました。この神の要求が伝えられ、今日まで火山のクレーターに供え物を投げ入れる風習として残っています。人間のいけにえ、ではなく今日では鳥、ヤギ、野菜などが供え物とされています。
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ヤドニャカサダは東ジャワで13世紀に活躍したマジャパヒト王国の貴族たちの末裔と信じられているンガダ村のテンゲレーセによって執り行われます。ウェリンジンラワン寺院を代表とするマジャパヒト王国の時代が陥落しそうな時、人々はブロモ山の山間に逃げ隠れました。ジャワの大多数の人々はイスラム教に改宗しましたが、今日に至るまでこのユニークなコミュニティはマジャパヒトの教えや信条を信じ続けています。ヒンドゥーバリ人に似ているように、テンゲレーセの人々は、イダサンヒャンウィディワサ、アルマイティゴッド、また、ヒンドゥー神のブラマ、シヴァ、ヴィシュヌを信仰し、そして、アニミズムや大乗仏教などの要素も 取り入れています。
ヤドニャカサダの日には、日が明ける前にブロモ山に登り、山頂で祈りを捧げ、クレーターに供え物を投げます。供え物の中には野菜、フルーツ、家畜、花、お金などがあり、豊作などの祈りが込められています。地元の人々の中にはこの投げられた供え物をクレーターに取りに行く人もいますが、それはこの供え物には幸運があると信じられているからです。
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このイベントに向けて旅行会社からヤドニャカサダセレモニーを体験できるいくつかのツアーが準備されています。伝統的なセレモニーに参加するため国内や海外から訪れる観光客に向けてホテルや公共交通機関も準備を進めています。
インドネシアホテル&レストランアソシエーションの会長であるディドヨドジャマルディンによると、ほとんどのホテルやトラベルエージェントはいくつかのトラベルパッケージやプロモーションを用意しているとのことです。スカプラ地区には14つのホテルに394の部屋があります。それに加え、平均4つの部屋と提供するホームステイの家が138つあります。ケソドはドイツ、オランダ、フランスなどたくさんの海外の観光客を魅了してきましたとディドヨは伝えています。
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「これは特別な伝統で、誰もが参加できるユニークな体験です。ブロモ山を訪ね、美しい景色を眺めながらユニークな伝統を経験してみてください。」とディドヨ氏は言っています。
東ジャワの中心地のスラバヤから4時間ほどのドライブした場所にあるブロモ山は800平方キロメートルの広さを誇るブロモ―テンガール-セマル国立公園のあるプロボリンゴレジェンシーにあります。また、マランの街からも行くことができます。
インドネシアにある火山と比べブロモの活火山は少し小さいですが、その景色や風景は最高で、他の山々に負けないものです。2,392メートルに高さのブロモ山はそれほど大きくはないものの、輝く美しさを秘めています。
ケソドセレモニーをぜひ堪能してみてください!
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