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ワヤンクリット

 

スクリーンの後ろに映し出された人物の影で物語が繰り広がれ、人物は操り人形ではなく、実際には非常に細かく形作られた革で出来たものを操っている。このためインドネシアではワヤンクリットまたはワヤンレザー人形パフォーマンスと呼ばれており、木材等からできたであろう他のワヤン人形と区別するためでもある。

ワヤン物語は通常、ヒンドゥー教古典的な冒険談の、マハバラタとラマヤナから選ばれている。これらの物語は娯楽だけではなく、高尚な価値観を教え、深い哲学的思考が含まれている。ジャワガムラン打楽器オーケストラと共に、ワヤンクリット公演は、誕生日、結婚式、またはその他のお祝いや民俗祭り等重要なイベントに行われ、一晩中続く。特定の物語を提示して送られるメッセージは通常、それぞれのイベントに関連している。

ワヤンの物語には人生、愛、そして戦争を経て道徳的、倫理的ジレンマを伴う。物語には悪役と正義のワヤンがいて、善悪間の実存的闘争を物語っている。彼らは高潔で高貴な人生や、生きる意味を追求している。

ワヤンをテーマにした活動は、道徳的な人生のゴール調査、完全性、責任、忍耐と人へのケアを奨励している。例えば、ワヤン人形(menatah)を作ることは忍耐とモチベーションが必要で、自分自身で向上出来る。人形(mendalang)を操ることも、楽しむのと同時に道徳的物語を開花させる。

辿り着くには

中部ジャワ州ヲノギリ、ケプサリにあるワヤン村は、ソロやジョグジャカルタからバスでわずか2時間程離れた所にある。ジョグジャカルタからは、ギワンガンターミナルからセミン行きバスを利用し、ソロのバラパン駅からは、(プラチに向かって)バスを利用し、チェンカルで降りる。

一般にワヤン影絵として知られているインドネシアの芸術のワヤンクリットは、世界の読み聞かせ物語伝統の中でも、ユネスコによってMasterpiece of Oral and Intangible Heritage of Humanity(人類の口承及び無形遺産の傑作の宣言を受けた)と認められている。 8世紀以降、古代ジャワ文化に浸透し、この芸術公演は何百年もの間都市や宮廷に村で行われ、今日まで続いている。

 

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