聖なるパカレナダンス
マカサーの首都からトラジャの高地まで、南スラウェシは美しい海に囲まれた島である。この荘厳な自然に囲まれ、地元の人々は素晴らしい文化を発信しています。南スラウェシの保護された文化の中の一つがパカレナダンスです。
ゴワの古代スルタン時代から始まり、パカレナは芝居をするという現地のKarena の意味に由来する。ダンスはその地方で広く知れ渡り、場所によって異なるバリエーションのダンスが存在する。それらは、パカレナガンタラン、パカレナバラブロ、パカレナボントバンガンとも呼ばれている。ダンスはパフォーマンスの仕方によっても様々に異なる。パカレナロヨンでは宗教的儀式の際に厳密に披露され、またパカレナボンバラでは時期や場所に限らずいつでも披露される。
パカレナはマカサー族の女性の上品さを表現し、彼女らの礼儀正しさ、忠誠心、従順さ、夫への尊敬を象徴的に表している。ダンスは12種の特別な意味を持つ動作で構成されているが、初めて見る人からすると、どの動作も似ていて区別するのがとても難しい。ダンスは座った状態から始まり、終わりも座った状態だ。また時計回りの動きは人間の人生を表している。上下運動は人生の波を表しており、うまくいっているときは上昇、そうでないときは下降もするということを伝えている。すべての振り付けでダンサーは、伝統的な扇を使い独特な表現をしている。
ダンスのユニークな決まりは、ダンサーは伏し目で、足を高く上げてはいけないことだ。
ダンサーの数にははっきりした決まりはないが、パカレナバラブロでは5,7,9の奇数人で披露される。ダンスを彩る音楽はゲンダンと呼ばれる打楽器、カノン-カノン―ゴン、カンシン―カンシン、プイプイと呼ばれる楽器だ。
ダンサーはカラフルな伝統衣装、手織りのバジュ、南スラウェシの伝統サロンリパサべ、地元で作られたゴールドのアクセサリーを身に着ける。
ダンスがいつから始まったかの公式な記録は残っていないが、16世紀のスルタンゴワ時代のスルタンハサヌディンの治世に忠誠的なダンスとして始まったといわれている。また、このダンスはスルタンの母、リモカンツに影響されたともいわれ、マカサーの人々によるとパカレナダンスは天国の住民と地球の住民との別れの伝説だという人もいる。
この伝説はボーティンランギが天国に旅立った時に、人々に地球でどのように生き抜くかを教えたとされている。その教えには作物の育て方、農業、狩りがある。この教訓はダンスの中の手、足、全身の動きで表現されている。これらによってパカレナダンスの振り付けは発達し、儀式で披露されるときは神への尊厳とともにパフォーマンスされる。