インドネシアは、さまざまな味のるつぼです。300以上の民族が暮らすインドネシアでは多種多様な料理があり、その多くがハーブやスパイスを利用して風味を増す。食欲をそそる料理の数々に、あなたもきっと満足することでしょう。10種類のおいしいインドネシア料理をご紹介しますので、ぜひお楽しみください。
1 | パダンのルンダン
パダンで生まれた本格的なインドネシア料理ルンダンは、世界で最もおいしい料理の一つと称されています。柔らかい牛肉が風味豊かなハーブとスパイスで完璧に調理されています。ジューシーな食感とスパイスの絶妙なバランスで、ルンダンは観光客にも人気があります。
言い伝えによると、ミナンカバウの人々はこの料理を長旅で持ち歩いていました。彼らは昔ながらの保存方法で、味や鮮度が損なわれない食べ物を必要としていました。そこで、ミナンカバウ族の村人たちは、牛肉を伝統的なスパイスとココナッツミルクで7〜8時間ほど煮込んで調理しました。これは、肉の美味しさを保ちながら保存するための伝統的な方法です。
2 | パレンバンのペンペ
パレンバンのインドネシア料理ペンペは、魚のすり身とタピオカから作られた伝統的なかまぼこです。外側はカリッと、中はモチモチとした食感で、クア・チュコと呼ばれる甘酸っぱいソースと共に提供されます。ペンペにはスライスしたキュウリや麺が添えられていることが多いです。
このカリっとしたおやつは、パレンバンの村人が魚のすり身にタピオカをかけて揚げたのが始まりと言われています。その美味しさに気付いた彼は、村中を回ってこの料理を売り歩きました。その後間もなくペンペは人気のスナックになり、今でもインドネシア人に愛されています。この料理を売っている屋台はたくさんありますが、人気があるのはパレンバンのペンペ・キャンディーでです。
3 | ジャカルタのクトプラッ
ジャカルタの街角で売られているクトプラッは、豆腐のサラダと言われています。油揚げ、ゆで卵、クトゥパット(ちまき)、ビーフン、もやし、キャベツ、キュウリなどが入っています。ピーナッツソースと甘い醤油をかけ、揚げたエシャロットとクルプックをトッピングします。ソースのスパイシーな甘さと、油揚げのほのかな塩気によって料理が完成します。ジャカルタを訪れた際には、ぜひとも食べていただきたい一品です。
この料理は、ちまきともやしを蒸して食べていただけの男が、自分の持っているものを楽しもうと思いピーナッツとニンニクと唐辛子を叩きつぶし、水を加えて濃厚なソースを作ったのが始まりだと言われています。彼はこのピーナッツソースをシンプルな食材に加えて、インドネシアの有名な屋台料理であるクトプラックを作りました。
4 | バンドンのシオマイ
インドネシアのほとんどの場所で売られているシオマイは、誰もが一生に一度は試してみるべきシンプルなストリートスナックです。西ジャワ州のバンドンでとても人気があります。中華料理のシュウマイと同じように魚の団子を蒸したもので、モチモチとした食感が特徴です。ただしシオマイには、スライスしたジャガイモ、パレ、ロールキャベツ、豆腐など、さまざまな食材が添えられています。ピーナッツソースで香ばしさがプラスされます。
5 | ジョグジャカルタのグドゥッ
グドゥッは、ジョグジャカルタを代表する甘い料理です。若いジャックフルーツ(ゴリ)に濃厚なココナッツミルクとパームシュガーを加えて作られています。グドゥッの本物の味にするには、土鍋で薪や木炭の火の上で調理します。グドゥッは、鶏肉、ゆで卵、テンペ、豆腐、サンバル・クレチェッ(チリソースをかけたカリカリの牛皮)などと一緒に食べることが多いです。ジョグジャカルタの路上でよく売られていますが、グドゥッを買うのに最もおすすめの場所はウィジランとバレックです。
6 | ソロのナシ・リウェット
スラカルタ発祥のナシ・リウェットは、ココナッツミルク、鶏ガラスープ、ベイリーフ、レモングラスなどで味付けされたおいしい米料理です。このインドネシア料理は、柔らかい風味豊かな米に細切りの鶏肉、オムレツ、チリペッパー、さまざまな野菜が入っています。ソロの数多くの屋台でナシ・リウェットが売られており、テンペやテルール・ピンダン(エシャロットを刻んで醤油で煮た卵)など、さまざまな料理と一緒に提供されています。バナナやチークの葉で包んでお召し上がりください。
7 | スマランのルンピア
スマランは美味しい食べ物があることで知られていますが、その中でも代表的な料理がルンピアです。この料理は中国の生春巻きにヒントを得て、スマランの本場の味にアレンジされています。ルンピアには、タケノコ、鶏肉のミンチ、スクランブルエッグ、エビなどの具材が最高の調味料で調理されており、インドネシアの味覚が凝縮されています。
ルンピアは薄くてパリパリした外皮の中に、甘くて香ばしい野菜の具が入っています。特製のソースが添えられており、相性抜群の調味料です。
8 | スラバヤのラウォン
美味しいビーフシチューのラウォンは、スラバヤの名物料理です。レモングラス、チリ、ジンジャー、ライムの葉、クルウェッ(黒い木の実)などの伝統的なハーブが、ゆっくりと煮込んだ柔らかい肉に加えられます。クルウェッは、シチューに豊かな風味を与え独特の黒い色を出します。ラウォンは昔、庶民の料理だったと言われていますが、その美味しさはすぐにインドネシアの王族にも広まりました。
9 | マランのバッソ
おいしい温かいスープにバッソと揚げワンタンを入れて食べるバクワン・マランは、雨の季節にぴったりのインドネシア料理です。マランで生まれたこの料理は、インドネシアと中国の伝統的な料理をアレンジしたもので、牛肉や鶏肉のミートボールを使っています。ビーフン、ネギ、フライドエシャロットが入っていることもあります。食事に風味を加えたいお客様には、醤油とサンバルも用意されています。バッソ・プレジデント・マランは、最高のバッソ・マランを提供する有名なレストランです。
10 | バリ島のサテ・リリット
バリ島は、エキゾチックなビーチだけでなく、食欲をそそる料理でもよく知られています。バリの街角で売られている料理のひとつ、サテ・リリットは、インドネシアの屋台料理で、ひき肉を使った料理です。この料理にはさまざまな種類の肉が使われますが、最もよく使われるのは豚肉です。レモングラス、ガランガル、チリ、ライムの葉などのハーブやスパイスを加えて、フレッシュでスパイシーな味わいに仕上げています。バリ島を訪れる機会があればぜひこのインドネシア料理を試してみてください。
インドネシア料理の一口一口には、エキゾチックな風味があふれています。自然が育んだ最高の食材と地域社会の物語が融合し、理想的な食体験をさせてくれます。インドネシア料理の素晴らしい味を知れば、多くの人々に愛される理由がわかるはずです。さあ、本格的なインドネシア料理を食べてみたいと思いませんか?